砂川啓介さんの著書『娘になった妻、のぶ代へ』(双葉社)に収録された写真は'15年3月に自宅で撮影された。ふたりの仲睦まじさがうかがえる

 さぞ無念だっただろう。「妻より先に死ぬわけにはいかない」と言い続けていた、砂川啓介さんが亡くなった。

「砂川さんは'13年に胃がんの摘出手術を受け、昨年、尿管がんが発覚してからは入退院を繰り返していました。6月13日に自宅で倒れて緊急入院し、一進一退だった病状が7月11日に急変。知らせを受けた親族とマネージャーが病院に向かいましたが、間に合いませんでした」(スポーツ紙記者)

こんなに早く亡くなるなんて……

 砂川さんはNHKの子ども向け番組『うたのえほん』の初代“体操のおにいさん”で親しまれ、その後は俳優やワイドショーの司会者としても活躍。ミュージカルで共演した大山のぶ代と'64年に結婚、ふたりは“おしどり夫婦”としても有名だった。

 30年以上、苦楽をともにしてきたマネージャーの小林明子氏に話を聞いてみると、

「尿管がんの治療は続けていたんですが、抗がん剤の投与は抑えていたんですよ。副作用に苦しんでいましたから、体調が悪いときはやりたくなかったんでしょうね。5月に入院してから、日常でも酸素ボンベが必要になりました。13日に倒れたときはボンベがはずれていたんですよ」

 胃を摘出してからはものを食べられなくなり、体重が減って体力もなくなっていたのは確かだった。

「でも、まさかこんなに早く亡くなるなんて思っていませんでした。本人だって先に死ねないっていつも言っていたわけですから、こんなに早く逝くとは思っていなかったと思いますよ」(小林氏)

 ただ、砂川さんは自分でも気づかぬうちに何かを感じていたのかもしれない。入院したときに、小林氏にこう言葉をかけていたという。

「“すまないな。頼むよ”と言われたんです。いつものことなので特に気にしてはいませんでしたが、何を“頼む”のかよくわかりませんでした。今、入院していることなのか、大山のことなのか、これからのことなのか。いろいろ意味があったんでしょうけど、私は、“ハイ、大丈夫ですよ。わかりました”と気楽に答えていたんですよ」(小林氏)