子ども好きで優しい素顔

 息子の同級生の母親は、

「私が24年前にここに越してきたときにはいましたから、それ以前から住んでいたことになります。

 上のお兄ちゃんは、今年で24歳。数年前にばったり会ったとき、“おばちゃん、彼女できたんや”って声かけてくれてね。今は結婚しているみたいですよ。下の子は今年18歳ですね

容疑者が出頭した交番は、自宅マンションから徒歩で約15分

 周囲とほとんど接触せずに暮らしている現在とは違い、以前暮らしていた町内では、周辺との交流もあった。

「確か元夫との間には2人子どもがおったで」と知る古株の住民もいる。すぐ近くでは容疑者の母親が居酒屋を営んでいたが、10年ほど前に他界。母親と弟は、よく容疑者一家の住むアパートに出入りしていたという。

 周辺の聞き込みで浮かび上がってきたのは、斉藤容疑者のやさしい一面、子ども好きの一面だ。

「家族は仲よかったな」と話す人もいた。容疑者一家が出入りしていた中華料理店の店主がそう記憶している。

「子どもらは素直で本当にええ子たちやった。“お金足りるかな”って母親にお金もらって2人でよく来てた。真由美さんは、お礼は言うし挨拶はするし、愛想はいい人やった」

 近所の駄菓子屋の店主は、「子どもが好きな人で、他人の小さな子どもを見ると“うわぁ、かわいいなぁ”って頭をなでたりしてな」

 と記憶をたどりながら話し、

「だから、こんなことしてるなんて思ってもみんかった。今も信じられん……」

 と表情を曇らせた。

 自宅が近かったという30代の女性は、やさしい一面について証言する。

「斉藤さんの家の向かいにもアパートがあったんやけど、そこに認知症のおじいちゃんが住んどってな。朝5時くらいに大声で叫びながら走り回るんよ。すると斉藤さんが出てきて、“おじいちゃん、大丈夫?”って声かけてな。

 私はそれを寝ながら聞いていて、斉藤さんやさしいなぁって。自治会の役員を私がやったときも、“困ったことがあったら何でも聞いてや”って言ってくれてありがたかったんよ」