池田純矢さんが自身の脚本・演出・出演により表現するために立ち上げた舞台、エン*ゲキの第3弾『ザ・池田屋!』が来年4月に上演される。全世代が楽しめる王道エンターテイメントを追求したシリーズで次はどんな作品を見せてくれるのか。池田さんと主演の鈴木勝吾さんに見どころや作品への思いを聞いた。

左から池田純矢、鈴木勝吾 撮影/齋藤周造

物語の内容は忘れてもらっていい

──まずは、今作の見どころを教えてください。

池田 #01と#02のときもずっと言ってるんですけど、僕はエン*ゲキの舞台であくまでもコメディーであることを押していきたいと思っていて。面白くって楽しくってハッピーになれて、笑えて、ちょっと泣けて、あったかい気持ちになって劇場を出たときに「あ~面白かったね」って言ってもらえるストレートな作品をやりたいなと。そこさえ押さえてもらえれば、物語の内容は忘れてもらってもかまわない(笑)。だから、内容を説明するよりも単純に「ほんとに面白いものを作ってますよ」ってところが見どころですね。

 今回の舞台は幕末です。主人公は松下村塾(しょうかそんじゅく)門下生の吉田稔磨(としまろ)という実在の人物で基本的には史実に沿っていますけど、ストーリーはもう無茶苦茶(笑)。

──主演俳優として台本を読んだ感想は?

鈴木 まず、こんなにセリフ書かなくていいのにって(笑)。稔磨どんだけしゃべんねんと。

池田 アハハハハ!

鈴木 でも単純に面白いです。もう池田ワールド全開なんで。具現化するときのことを思うとちょっと大変かなって思いますけど、100%噛(か)み合えば絶対に面白くなるっていうのは本から伝わってきましたね。

──今作で共演は11作目。友人でもある鈴木さんを主演に選んだ理由は?

池田 思ったことをすぐ口に出すし、納得がいくまで演出家とも闘うし、不器用で昭和の俳優みたいな人なんですけど(笑)。ガツンってハマったときの爆発力みたいなものがすごくあって、自分でぜんぜん想像していなかったようないい芝居が生まれたりするのが、彼の魅力で。あとはやっぱりこの関係性ですね。仕事でもプライベートでもすごく仲がいいんで、ずっと一緒にいていろんなことがわかってるから。今回もいろんな選択肢がもちろんあったんですけど、最終的にはやっぱり勝ちゃんにやってほしいなって思ったので、それをそのまま伝えました。

鈴木 純矢のその思いに対してうなずいたって感じ、俺でいいのかなっていう気持ちですよね。もちろん、選んでくれたのはうれしいですけど、その反面、やっぱりプレッシャーもあるので。でも期待に応えたいというのは常にあります。

池田 今回の役は、僕が今まで書いてきたなかでもいちばん大変な主人公だと思う。カッコいいところもあれば情けないところもあって、面白いところもあるし、いろんな表情を持つキャラクターだから、そうとう難しいだろうなって思っているんですけど。でも、鈴木勝吾なら大丈夫です! とりあえず舞台に立たせとけばいいんで(笑)。

鈴木 ハハハハ! 稔磨って、折れないし卑屈にならないし、どこでどんな言葉を発言しても憎めないやつなんだろうなっていうイメージがあるので、フラットにぽけ~っとしてようかなって(笑)。