子どもに接する有安さんの姿で、最初に強く印象に残ったのは、初回の収録で起きたハプニングの対処だった。この番組で、ももクロはももくろちゃんZというキャラクターであり、有安さんは「もしもしももかちゃん」というみどりの公衆電話の妖精、頭にはカチューシャのように受話器をつけている。

 ところが本番中、子どもが頭の受話器を取ってしまったのだ。どうするんだろう……と心配しながら事態を見守っていると、彼女は慌てることなく、しばらく子どもに受話器で遊ばせた後、ちゃんと子どもに自分の頭へ受話器を戻させた。初めての収録でありながら、「僕もこんな先生のいる幼稚園に通いたかった!」と思わせるのその姿に、この番組は良い番組になるだろうと思ったものである。

 もう一つ印象に残っているのも、やはりちょっと困った局面に対処する姿だ。着ぐるみのキャラクターがいるのだが、夢中になった子どもたちが叩いたり抱きついたりして、キャラクターから離れようとしないことがあった。かといってキャラクターが「そろそろ向こうに行って」と言うわけにもいかず困っていると、有安さんがすかさず「もしもしももかちゃんと遊ぼう」と子どもたちに声をかけ、自然な感じで着ぐるみたちをピンチから救っていた。

 僕が収録に立ち会ったのはわずか数回なので、直接目撃したのはこの程度だけど、きっと何度も同じようなハプニングが起こり、そのたびに子どもたちに嫌な思いをさせることなく、ハプニングを乗り切ってくれたに違いない。

 そこで今回、もしもしももかちゃんこと有安杏果さんには、「ぐーちょき特別感謝賞」を勝手に差し上げ、勝手に表彰します。

『ぐーちょきぱーてぃー』は配信番組なので、まだご存知ない方も多いと思いますが、第2シーズンが始まります。小さいお友だちだけではなく、大きなお友だちにももっと見てほしい番組ですので、皆様よろしくお願いします。

<プロフィール>
山名宏和(やまな・ひろかず)
古舘プロジェクト所属。『行列のできる法律相談所』『ダウンタウンDX』『世界何だコレ!?ミステリー』といったバラエティー番組から、『ガイアの夜明け』『未来世紀ジパング』といった経済番組まで、よく言えば幅広く、よく言わなければ節操なく、放送作家として活動中。