「よく復帰できたなと思う。本当に『翼の折れたエンジェル』でヒットできた私で、よかった。ありがとうって感じ。だって、(復帰してから)また、キリンのCMソングに選んでもらえることなんて、なかなかないと思うから。こうやって復帰ができたんだから、あとは次のヒット曲を出すだけだよね。

 ただ、この時代にヒット曲を出すのは大変だと思ってる。復帰してすぐのころは、子どもを食べさせるために、自分を見失って世間に媚びていた時期もあったよ。ただ、その時期に、中途半端なプライドを捨てられたから、もっと大きなプライドを手にできたとも思っている。だから、これからは、いい歌を歌っていきたい」

娘との関係「育てていくアイデアはある」

 最近では、18歳の娘さんから、最新の音楽情報を教えてもらうことが多いそう。

新録音ベストアルバム『A BEST〜Rolling 50』。12月7日発売『翼の折れたエンジェル』2バージョンを含む全16曲収録 通常盤3000円+税 26年ぶり、一夜限りのクラブチッタ公演開催!! 12月10日(土)川崎 CLUB CITTA'にて

「洋楽がすごく好きで、家では常に流れている。DJもするから、世界中の音楽を知っているのよね。“最近のお気に入りはこれ”って聴かせてくれるの。私が作った曲をいちばん最初に聴くのは、彼女。“マミーの8ビートっていうか、ロックとかって、よくわからないけど、これは大好き”とかって。

 うちは、例えば、彼女が、あるアーティストのアルバムが欲しいって言ったら、プレゼンさせるの。それで、私が納得したら、買ってあげる。生きていくって、すべて営業だから(笑)。

 世の中の多くのお母さんとは方針が違うかもしれないけど、強く育てていくアイデアはあるよ。でも、いちばん、ママが苦手かも。母親としては“優等生では、ございません”と言っておきます(笑)」

 “歌っているママが大好き”と、いちばん近くで応援してくれているのが、娘さんだ。母として、アーティストとして、先輩女性として、40代以上に最高の50代を送りたいと語る中村。はたして、アーティストの彼女が発見したという場所は、どんなものなのだろうか。

「12月10日に26年ぶりに立つ、CLUB CITTA'に答えが出てくると思う。今回のアルバムの制作途中までは、曲なんて書かないって思っていたのに、それが、いまじゃ、いやいや書くぞ! って(笑)。

 ここのラインで、ここのターゲットにこういう歌を歌おうっていうのは頭の中にある。あとは歌詞やメロディーを作るのに悩んだりするだけ。でも、それは、私たちの苦しい楽しい作業だから。絶対にカッコいい感じになると思うから、ちゃんと形になったら、また取材してください!」

 新たな翼を得たロックシンガーは、50代という空を羽ばたきはじめた─。